考えたこと 調査捕鯨の法的判断について

まいど、はんろんまんです。

今回の更新は気になるニュースが有ったので、それを取り上げます。
で、何かというとこちら↓。

日本の調査捕鯨は条約違反 国際司法裁判所
反捕鯨国のオーストラリアが、日本による南極海での調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に
違反するとして中止を求めた訴訟で、国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)のトムカ
裁判長は31日、日本の調査捕鯨は「研究目的ではない」と述べ、条約違反と認定、
今後実施しないよう命じた。
国際司法裁判所は一審制で控訴は認められておらず、日本は判決に従う考え。
1987年から続けてきた南極海での調査捕鯨は中止に追い込まれる見込みだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140331-00000544-san-asia
当方がこの件について疑問を持ったのは、オーストラリアが展開している日本の捕鯨に
対する批判の論点である。

おおまかに言うと、論点の要旨は以下のようになる。

・捕獲される鯨の頭数が年間数百頭に及んでいること
・鯨肉が市場で売られていること

以上の理由により、日本が行っているのは調査捕鯨ではなく商業捕鯨である。



まず一番目の理由「捕獲される鯨の頭数」だが、日本捕鯨協会によれば

III 鯨類捕獲調査について
5 調査というのなら、1000頭以上も、また長い間獲り続ける必要はない。

(回答)
サンプル数(捕獲頭数)は、統計学的に信頼できるデータを得るために最低限必要な
頭数であり、科学的に算出された数値です。また、海洋生態系は年々変動しており、
適正な資源管理を行うためには調査の継続が必要です。
例えば、1千2百万人以上の東京都民の平均身長を推定するため、10人の都民の身長を
測定しても確かな推定はできませんが、10000人の身長を測定すれば、より確かな推定
が可能となるのと同様、鯨類捕獲調査においても、統計学的に確かな推定を行うため
には、一定数以上のサンプル数が必要です。

http://www.whaling.jp/taiou.html

という回答を日本側は提示している。
また何より、日本の調査捕鯨は国際捕鯨委員会(IWC)の土台となっている国際捕鯨取締
条約(リンク)で許可された行為であり、また日本が捕獲した鯨の頭数を過小報告して
いる訳でもないのだから、今まで30年近くに渡って問題視されていなかった事柄を当該
問題の是非を話しあう場であるIWCを飛び越えて、国際裁判所に持ち込むのは如何なもの
だろうか?
というか、日本の捕鯨、特に頭数の面で問題があるとすれば、まず問題視されるべきは
その日本に許可を出していたIWCの判断だと思うのだが・・・。

まぁ、この点についてはお偉い学者先生の判断が関与していると思われるので、今後の
続報を待ちたいと思う。


続いて2番目の「鯨肉が市場で売られていること」だが、これは上記で引用した国際捕鯨
取締条約
の第8条に置いて

第8条
1.この条約の規定にかかわらず、締約政府は、同政府が適当と認める数の制限及び
 他の条件に従って自国民のいずれかが科学的研究のために鯨を捕獲し、殺し、
 及び処理することを認可する特別許可書をこれに与えることができる。
 また、この条の規定による鯨の捕獲、殺害及び処理は、この条約の適用から除外
 する。
 各締約政府は、その与えたすべての前記の認可を直ちに委員会に報告しなければ
 ならない。
 各締約政府は、その与えた前記の特別許可書をいつでも取り消すことができる。

2.前記の特別許可書に基いて捕獲した鯨は、実行可能な限り加工し、また、取得金
 は、許可を与えた政府の発給した指令書に従って処分しなければならない。

3.各締約政府は、この条の第l項及び第4条に従って行われた研究調査の結果を含めて
 鯨及び捕鯨について同政府が入手しうる科学的資料を、委員会が指定する団体に、
 実行可能な限り、且つ、l年をこえない期間ごとに送付しなければならない。

4.母船及び鯨体処理場の作業に関連する生物学的資料の継続的な収集及び分析が捕鯨
 業の健全で建設的な運営に不可欠であることを認め、締約政府は、この資料を得る
 ために実行可能なすべての措置を執るものとする。


とされており、また日本捕鯨協会の回答でも

III 鯨類捕獲調査について
3 日本の調査捕鯨は、擬似商業捕鯨だ。

(回答)
調査捕鯨では、調査計画に従い、事前に決められた航路をジグザグに航行し、発見した
鯨群からランダムにサンプルを採集し、サンプル一頭から100項目以上のデータが収集
されています。
こうして得られた調査結果は、毎年IWC科学委員会に提出され、科学者から高い評価を
得ています。
なお、反捕鯨団体は、鯨類捕獲調査の副産物である鯨肉が販売されていることを理由
に「疑似商業捕鯨だ」といった批判を行っていますが、調査のために捕獲された副産物
は、国際捕鯨取締条約第8条第2項の規定に従って可能な限り加工され、その収得金は、
次の調査のために使われています。
日本の鯨類捕獲調査は、国際捕鯨取締条約第8条に定められた締約国の正当な活動で
あり、疑似商業捕鯨という批判は全くの見当ちがいです。


と言う反論を提示している。

つまり、科学的研究のための捕鯨は認められており、それに必要な頭数の制限は実行国
に委ねられている。
また、その必要頭数の範囲で捕獲された鯨は、可能な限り加工した上で金銭授受を伴う
方法での実行項の判断による処分が、条約上で認められている。

つまり、この点に限って言えばオーストラリアが提示している問題点は全く的外れなの
だが、今回の裁判で何故日本の調査捕鯨を「実質的な商業捕鯨である」と断じたのか、
今後の続報と日本政府の対応が注目されるところである。


・・・というか個人的な見解を述べれば、日本の調査捕鯨に問題が有るのであれば改善
なり何なりは仕方が無いと思うが、その改善なり何なりと平行し、シー・シェパードや
それに類する、いわゆる「エコ・テロリスト」についても継続的、国際的な取り締まり
を行うべきではないだろうか?

もしそうしなければ、国際的な司法機関が海賊行為を行う無法者の集団に間接的な御墨
付きを与えたことになり連中が同類の集団の中で英雄に祭り上げられてしまうだろう。

それを防ぎ、更には漁業関係者の安全を守るためにも、エコ・テロリストに厳正な処分
を下すべきではないだろうか?


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取り敢えず此処まで。
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プロフィール

ロン・セガン

Author:ロン・セガン
前職退職後、再就職先から業務関連の資格取得を打診されて、数年間の専門学校通いを経て、無事正規採用で再就職した三十代男性
(以前、粘着してきた馬鹿がいたので断っておきますが上記画像の模型の製作者とは別人です)

ツイッターアカウント
https://twitter.com/jipangbito

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